青空キッチン富山エーポート校プレゼンツのイベントが開催されました。二回転を無事終えたスリーショット。まるで私が主役のように真ん中を陣取っていますが、この日の講師は両サイドのお二人浅野恭子さん、浅島麻希子さんです。
パンとご飯どっちが好き?
まずは、アスリートフードマイスターの浅島麻希子さんから「みなさんは、パンとご飯どちらが好きですか?」という質問が投げかけられました。すると、半数以上の子どもが「パン」と答え、どんなパンが好きかという問いにはチョコレートパンやメロンパンなど甘いパンが好きだと言う子どももいました。
体の栄養、心の栄養
「パンは甘くてふわふわしていてとても美味しいから、パンを食べるとみんなの心が喜びます。でもね、栄養価からするとご飯のほうが高いので、体が喜ぶのはご飯のほうなんですよ。」とご飯の持つ栄養についてわかりやすく説明し、「だから、体の栄養になるご飯を中心に食べて、パンはご褒美に心の栄養として食べるといいかもしれませんね」と教えてくださいました。
白米と黒米
次に「たくさん栄養がとれるご飯は白米、黒米どっちかな?」と投げかける浅島さん。これには、あとでお母さんから伺ってわかったのですが、とにかく白米が大好きだというK君、「はい!白いご飯のほうが栄養があると思います!」と答えました。
スケジュールにあわせる
「白いご飯は食べたらすぐにエネルギーに代わるので、スポーツや勉強など頑張りたいことの直前に食べるととてもいいです。その点、黒米はすぐにはエネルギーにならないけれども、体の中で栄養をいっぱい作ってくれます。なので、栄養価でいうと黒米の勝ちです。ただ、黒米は消化に時間がかかるのでスポーツを頑張る前には、白米を食べるといいでしょう。白米と黒米を交互に食べたり、スケジュールに合わせて食べたりするのがいいと思います。」
という説明に、白米が大好きなK君も納得した様子でした(#^^#)
夏休みにパワーアップ
子どもたちの大好きな唐揚げと鮭。記憶力をよくするのはどっち?という質問には、みんな「鮭!」と正解を答えていました。記憶力は勉強だけではなくスポーツにも役立つことや、身長が高くなりたかったら、鮭を食べて骨を強くすること。そして毎日、リズムに変化をつけたジャンプを数分間おこなうと身長が伸びると教えていただきました。また、夏の疲れをとるには甘いものではなく、すっぱいものが効果的。梅干しを一日ふたつぶ食べるといいそうですよ!
続いて、手づくり工房風の薫りの浅野恭子さんが、美味しいおむすびの作り方を伝授してくださいました。
浅島さんの話の流れから、鮭、梅干しとしらす、黒米を入れて炊きこんだものと白米の4種類のご飯のなかから好きなものを選んで、ひとり二個のおむすびをつくります。
おかまの蓋を開けるとたくさんの湯気と一緒に炊き立てご飯のいい香りが‼(#^^#) まずは、どんな風に作っていくのか浅野さんからの説明に真剣に耳を傾ける子どもたちです。
釜返し
ご飯が炊けたらまずこの「釜返し」を行って、お米の粒と粒の間に空気を入れます。なべ底からそうっとご飯をはがしふんわりと混ぜていきます。それをお茶碗にまたふんわりとよそう…ここまでで美味しいおむすびのほぼ7割が決まるというから、とても重要ですね!
子どもたちも釜返しに初挑戦!熱い土鍋をふきんを使ってしっかり支えながらふんわり混ぜて、ふんわりよそいます。これからお家でご飯が炊けたら釜返しとご飯をよそうのは子どもたちが担当できますね(^_-)-☆
お塩の層
それをまな板にのせ真ん中に具材を置いたら、いよいよ握っていきますよ!おっと、正確には「握る」ではなく「結ぶ」なんですけど…。まずは、手のひらに少量の水をつけたら、わりとたっぷりの塩をこすりつけます。ちょっとしょっぱいかなと思うくらいで大丈夫。お塩の層があることで腐敗も防ぎやすくなるそうです。手が濡れているからご飯が張りつかないというよりも、お塩の層がご飯と手の間にあるので張りつかないんですって。初めて知りました!
結ぶ
手の上にご飯をのせたら、握るのではなく優しく寄せていきます。お米の粒と粒が手を結びあうようなイメージ。この時、手のひらや指のはらでお米の粒を感じるように意識して、かたまりを感じたらほぐしながら優しく丸めます。 このあと、海苔の付け方も伝授していただき、いよいよ各自実践です!!
お米ひとつぶひとつぶを手で感じ取って優しく結んでいきました。
浅野さん手づくりのお味噌に自分の好きな具材を入れたお味噌汁と、浅島さんと浅野さんが開発している、不足しがちな栄養素を美味しく簡単に補給できる“魅惑のディップ”をつけて食べる野菜ステックなどと一緒に実食タイムです!
常在菌の力
鮭が苦手だった子どもが、鮭の炊き込みご飯にまだ追い鮭をしたおむすびをもりもり食べていたり、黒米がこんなに美味しいとは知らなかったとアンケートに書いている子どももいました。みんな普段食べている「おにぎり」とは一味ちがった「おむすび」を味わっているようでした。 浅野さん曰く、「手にはそれぞれのおうちのお母さんの常在菌というものがあって、それがうまく働いてより美味しいおむすびになります。そこに愛情が加わったら世界に一つしかない本当に美味しいおむすびができるでしょう」と。
そういえば、昔食べたおばあちゃんの塩むすび、本当においしかったですよね!と参加されたママさんと話が弾みました。
ゴールデンエイジ
こめつぶは栄養のカプセルです。という浅島さん。それを、ラップではなく自らの手でやさしく結んでつくる「おむすび」。夏休み中、おなかがすいたらすぐに作ってたべられる「おむすび」。それが、栄養と体、人と思いを結ぶ「おむすび」であることを浅野さんから学びました。
また、浅島さんが最後におっしゃっていたこと。夏休みだからこそ、いろんなことに挑戦してもらいたいと。「なにを食べ、なにに触れ、どう過ごすか」それが、身体能力、運動能力が著しく発達する一生に一度だけの貴重な年代の子どもたちにとってとても大切なことだと。
青空キッチンに通うお子さんもそうでないお子さんも入り混じってのこのイベントでしたが、子どもの「食育」というものを考えるうえでとてもいい機会になりました。ありがとうございました。
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